
「珠世(たまよ)」は鬼滅の刃に登場する女の鬼です。
女性に疎い炭治郎を赤面させるほど美しい容姿をしており、見た目だけでは鬼だとはわかりません。
彼女は鬼としては特異的で鬼殺隊の味方と言える存在だったにも関わらず、物語完結時点(現代)に彼女の姿はありませんでした。
なぜ珠世は転生しなかったのでしょうか?
- 珠世とは
- 珠世は善か悪か
- 転生できる者とできない者の違いとは
- 珠世が転生していない理由
- 珠世は永遠に転生できないのか
珠世とは

肉体年齢は19歳ながら実年齢は400歳を越しでおり、鬼舞辻無惨の次に長く生きた鬼です。
田舎育ちで女性に疎い炭治郎も思わず頬を赤らめるほどの美しい容姿をしています。
人間だった頃の彼女は、夫と幼い子を持つ母親でした。
病気を患い余命わずかだった為、延命の目的で鬼舞辻無惨の手によって鬼にされます。
鬼になると「人を喰らわなければならない」ということは一切聞かされていませんでした。
自らの手で最愛の夫と子を殺める事となってしまった彼女は、ある出会いをきっかけに鬼舞辻無惨への復讐を誓います。
珠世は善か悪か
珠世は鬼でありながら人を喰らうことはしません。
医者として人を助け、鬼舞辻無惨の滅殺を目指し、炭治郎・禰豆子の心強い味方になってくれる存在です。
彼女なくして鬼舞辻無惨の滅殺は叶わなかったと言っても過言ではありません。
善か悪かと言えば、間違いなく「善」だと言える存在でしょう。
転生できる者と出来ない者の違いとは
鬼滅の刃の世界では転生出来る者は天国へ昇り、転生出来ない者は地獄へ堕ちます。
そしてそれは鬼か否かより「人を喰っているか否か」が判別基準となっているようです。
鬼が人間だった頃は善人であり、死後も鬼の自分が犯した過ちを悔いたとしても天国へ昇るとは出来ません。
それは例え不可抗力であったとしても人を喰ずには生きられない存在であるからだと考えられます。
珠世が転生していない理由

珠世は動物や人間の死骸を喰らいながら研究を続けた結果、人を喰わず輸血用と称して購入した少量の血液を摂取するだけで生きられるようになりました。
しかし、これは「縁壱」という一人の男との出会いがあった後の話です。
縁壱に出会うまでは鬼舞辻無惨と行動を共にしていた珠世は、生きる為に人を喰わねばなりませんでした。
この世界の基準では人を喰っている者は例外なく悪しき鬼であると判別される為、地獄に堕とされてしまったのでしょう。
地獄に堕とされた以上、少なくとも罪を償い終わるまでは転生することは出来ません。
珠世は鬼になったばかりの頃「大勢の人間を殺していた」と鬼舞辻無惨が言っています。
殺した人数が多いほど罪は重くなり、償う為に要する時間も長くなってしまうのかもしれません。
それは、転生こそ出来なくても永遠に生き続けることはできるはずだった珠世が自ら選んだ道でした。
珠世はこの先も転生することができないのか
珠世がこの先も永遠に転生することができないのか。
それは物語が完結してしまった今、誰も知り得ないことではあります。
しかし、作者が珠世の転生を仄めかしていると捉える事が出来る部分も僅かながらにあります。
物語終了時点(現代)ではまだ罪を償いきれていないだけで、いつかは転生し人として幸せに生きる事ができるのではないでしょうか?
そうであって欲しいと願わずにはいられません…。

以上、鬼でありながら人として命を賭けて戦い抜いた悲しくも美しい鬼、珠世の転生に纏わるお話でした。