こんにちは。
手土産やちょっとしたお茶菓子によく登場するお菓子でマドレーヌやフィナンシェがありますね。
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日本人にとってもとても馴染みの深いマドレーヌとフィナンシェ。
どちらも焼き菓子で溶ける心配もなく、持ち運びしやすく、ある程度日持ちもすることなどから、手土産やちょっとしたお茶菓子に重用されるのも納得ですね。
ではこのマドレーヌとフィナンシェ、どちらも「美味しい焼き菓子」ということには変わりないですが、どのような違いがあるのでしょうか。
マドレーヌとフィナンシェ、よく似ていますが歴史や名前の由来、材料、味など実は意外と違いが沢山あるんです。
これを読めばこれまで以上にマドレーヌやフィナンシェを美味しく食べられるだけではなく、ちょっとした会話の小ネタにも使えるようになります。
それでは「マドレーヌとフィナンシェの違い」を徹底解剖していきましょう!
マドレーヌはピンチがあったからこそ生まれた!?
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まずはマドレーヌのたどってきた歴史についてみていきましょう。
マドレーヌは18世紀のポーランド宮廷で働いていたメイドであるマドレーヌが作ったものと言われています。
ある時、ロレーヌ公スタニスラス・レクチンスキーが開催したパーティーの厨房でパティシエが口論し怒って出て行ったことでパティシエ不在となってしまったため、メイドであるマドレーヌが祖母から教えてもらったケーキを焼くことにしました。
のちにこれをポーランド国王が気に入り、ベルサイユ宮殿に住むマリー・レチンスカ王妃に送ったことでフランスに伝わり、フランス菓子として発展していきました。
マドレーヌの形は帆立貝をイメージしていたもので、初期のマドレーヌは焼き型として本物の帆立貝を使用したとも言われています。
その理由は諸説ありますが、スペインにあるサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼のためシンボルとされていた帆立の貝殻をイメージしたということです。
しかし今の日本ではカップに入ったカップケーキ形のフィナンシェもあるため、一概に貝殻型=マドレーヌとは限らないとも言えますね。
フィナンシェとは「金融家」のためのお菓子?!
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フィナンシェは長方形で少しさっくりした歯触りが特徴的な焼き菓子です。
そんなフィナンシェはフランス生まれのバターケーキの一種で「お金持ち」「金融家」という意味があります。
今でこそフィナンシェとして広く知られていますが、実はかつてヴィジタンディンと呼ばれていました。
Visitandines(聖母訪問教会)の修道女が考案して作ったお菓子ということでしたが、19世紀に入り、忙しく働く金融家の人たちが背広を汚さないように食べることができるお菓子をということで現在のような長方形の形に作られました。
色、形ともに「金」をストレートに表している金塊に似た形をしていることなどから、お金を扱う金融家にとっての運やゲン担ぎとして人気を博したとのことです。
味や作り方の違いを知って、違いのわかる人になる!
さて焼き菓子という点では同じですが、食べてみるとそれぞれ特徴がありますよね。
マドレーヌは小麦粉、バター、卵、ベーキングパウダーで作られています。
表面、中身ともにしっとりと柔らかい歯触りが特徴ですが、このしっとり感を作り出している鍵となるのがベーキングパウダーと卵です。
一方、フィナンシェは小麦粉、アーモンドプードル、バター、卵白で作られていて、さっくりとした歯触りとほのかなアーモンドのいい香りが特徴的です。
というのも、フィナンシェは全卵を使わず、卵白のみを使用、さらにアーモンドを粉末状にしたアーモンドプードルを使って作られているのです。
手順としては似ている部分もありますが、バターを溶かし色をつける工程やアーモンドプードルを使用するという点からもフィナンシェの方が手間がかかり、難しいと感じる方もいるようです。
気になるカロリーは?
さて美味しい焼き菓子のマドレーヌとフィナンシェですが、気になるのはそのカロリーですよね。
レシピによって多少の誤差は出ますが、100gあたりマドレーヌは約420kcal、フィナンシェは約376kcalです。
マドレーヌの方が一般的にふんわりしっとりとした食感を目指しているため必然的に卵やバターの量が多くなってしまい、ハイカロリーになってしまうと考えられます。
美味しいからとついつい食べ過ぎてしまいますが、食べ過ぎ注意です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
よく似た焼き菓子のマドレーヌとフィナンシェ、歴史や由来、使われている材料などを追っていくと面白い違いが見えてきましたね。
マドレーヌはベーキングパウダーと全卵がポイントでふんわりしっとりとした焼き菓子、口論で出て行ってしまったパティシエの代わりにマドレーヌさんが作ったものが始まりで一般的に貝殻の形やカップケーキ形があります。
フィナンシェはアーモンドプードルと卵白を使うのが特徴でさっくりとした歯触りが特徴的なお菓子、「金融家」「お金持ち」という意味があり、背広を汚さずに食べられるゲン担ぎにちょうどいいお菓子ということで忙しく働く金融家の間に広まったものです。
初めは見た目が違うだけと思っていましたが、紐解いてみるとその違いに驚きました。
美味しくマドレーヌやフィナンシェを食べたついでに小話として誰かに話してみるのもいいかもしれませんね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。