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野獣から人間へ~伊之助の成長の背景は?

鬼滅の刃刀鍛冶の里編のTVアニメが放映され、盛り上がっていますね! 

炭治郎が訪れた刀鍛冶の里が鬼に襲われるというストーリーですが、炭治郎は普段、鬼殺隊の最終選別の同期である善逸と伊之助と行動することが多いですよね。 

3人が成長していく姿もこの物語の魅力だと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。 

野獣のようだった伊之助が炭治郎たちと出会い変わった様を、特に印象的なシーンをお見せしながら紹介していきます。 

鬼滅の刃 公式サイト

※この記事は最終話までのネタバレを含みます。 

伊之助ってどんなキャラ? 

嘴平 伊之助は、猪の頭を被り上半身が裸、刀身がノコギリのようにギザギザになった日輪刀を操る二刀流の剣士です。 

炭治郎たちとは、元下弦の陸・響凱(きょうがい)の血鬼術でつくられた屋敷の中で出会いました。 

猪の頭に上半身裸の姿いう異様な伊之助の出立ちに、善逸は驚き「化ケモノ」と叫びます。 

伊之助の日輪刀は、他の隊士との力比べの戦利品です。また、炭治郎を鍛えた元水柱の鱗滝のような育手に教わらずに、ひとりで鍛錬したようです。 

そのため、我流の獣(ケダモノ)の呼吸を操ります。 

鬼との戦闘のあと、怪我の治療を一緒に受けたことから成り行きで行動を共にします。 

親も兄弟もなく、山で猪に育てられたと発言する伊之助は、集団行動や協力をせず、他人への気遣いをしません。 

伊之助の身勝手な行動のために、炭治郎たちと打ち解けるのは容易ではありませんでした。 

作中でも反発しあうシーンが描かれています。 

  • 戦闘中に隊士でない女児を伊之助が踏みつけ、炭治郎に投げ飛ばされた 
  • 禰豆子をかばう善逸を伊之助が一方的に痛めつけ、卑劣極まりないとキレた炭治郎と殴り合い 
  • 殺された人の埋葬すら、無意味と発言 
  • 他の生き物との力比べだけが俺の唯一の楽しみだ!!と発言 

そんな伊之助が、物語終盤ではとても頼りになるキャラクターに成長しています。 

鬼殺隊は多くの死傷者を出しながらもすべての上弦の鬼を倒し、無限城から地上に鬼舞辻無惨を追いやり、生き残った柱や隊士が集結し総攻撃を仕掛けました。 

無惨を殺すには陽光にさらすしかなく、夜明けまでの1時間半、攻撃の手をゆるめずに無惨を足止めしなければなりませんでした。 

弱った無惨が逃亡を図る中、伊之助も柱や炭治郎たちとの連撃に加わります。 

怒りと疲労に震えながら、伊之助は無惨に思いをぶち撒けます。 

返せよ 

足も手も命も全部返せ 

それができないなら 

百万回死んで償え!! 

第197話 「執念」

登場段階の言動からは同一人物とは思えない変貌ぶりですが、なにがあったのでしょうか。 

鬼を滅ぼすという共通の目標のため長い時間を共有するうち、伊之助は炭治郎たちだけでなく、鬼殺隊のメンバー全員を仲間と考えていました。 

はじめは対抗心からと思われます。蝶屋敷での全集中・常中の取得は、はじめに達成した炭治郎へのライバル心や蟲柱の胡蝶しのぶから心理的に誘導されたことがみてとれます。 

その後に任務や訓練で長い時間を共にするうち、次第に心境も変化していきました。 

遊郭へ潜入し上弦の鬼に善逸が捕まった時に、柱の命令に背いて救出に向かうシーン。

全員を助けだし、救出に向かう炭治郎や伊之助も生きて任務を終えようという炭治郎の決意に、伊之助も目をまっすぐ見て応えます。

「同じ釜の飯を食った仲間」という言葉がぴったりかもしれません。 

そんな仲間たちが、無惨に仲間が虫ケラのように扱われ散っていくのが耐えられないという背景が溢れたシーンでした。 

ついに無惨を打ち倒しますが、本体を失った無惨が寄生し炭治郎が鬼化してしまいました。 

ほとんどの隊士が戦闘不能になったなか、伊之助たちが炭治郎を殺すしかなくなります。 

ただ、伊之助にとっては、鬼殺隊士としての役目を超えた、炭治郎たちと交わした約束がありました。 

俺たちは仲間だからさ 

兄弟みたいなものだからさ 

誰かが道を踏み外しそうになったら皆で止めような 

どんなに苦しくてもつらくても正しい道を歩こう 

第201話 「鬼の王」

伊之助の刃が炭治郎の首筋に届きかけますが、一緒に過ごした思い出がよぎり、伊之助の動きを止めてしまいます。 

特に炭治郎が彼にとって特別な存在になっていたことがよくわかります。

伊之助の出自は?家族は? 

物語を通してほかのキャラクターと心を通わせ家族同然になった伊之助ですが、初期のような性格は、彼の生い立ちが関係していると思われます。 

捨て子で山でイノシシに育てられたと伊之助が語っていますが、赤ん坊のころに母親らしき女性と生き別れる瞬間のみ記憶しています。 

親に捨てられたというつらい境遇から目を背けるため、猪が親と自分にも言い聞かせていたのかもしれません。 

しかし、本当に親に見捨てられたのでしょうか。 

一方で、おくるみには伊之助の名前が記されていたとの説明もあることから、何か事情があったこともうかがわせます。 

上弦の弐・童磨(どうま) から、母が自分を守るために命を懸けて逃がしたことを知ります。 

父のDVから赤ん坊だった伊之助を連れ、母が保護されたが童磨の宗教施設でした。 

童磨の人食いを見かけた母が施設から抜け出し、伊之助だけどうにか逃がし自身は犠牲となったのです。 

童磨の口ずさむ子守唄から、母の記憶が蘇ります。 

母に抱きしめられ、宝物のように慕われていた記憶でした。 

実際には伊之助はとても愛されていましたが、不運が重なりあのような境遇に陥ってしまったのですね。 

童磨を殺した後、自分を助けてくれた母の想いや僅かな期間の幸せな記憶を思い出し、泣きました。 

結婚相手は?なれそめは? 

伊之助の結婚相手は、蝶屋敷のアオイです。 

作中では、伊之助は規律を重んじるアオイから叱られてばかりだった印象です。 

結婚相手を知って驚いた方もいらっしゃると思いますが、一体何がどうなったのでしょうか。 

実は、2人が恋愛関係になる描写は描かれていません。 

3人は蝶屋敷を拠点に移動していましたが、盗み食いをアオイにはすぐ見つかることから、伊之助はアオイに対して生き物としての興味を持ちます。 

アオイが伊之助に特別にお膳を用意してくれた心遣いを受け、微笑むシーンがあったことから、特別な感情を抱いたことを匂わせる描写となっています。 

そして、後日談で描かれた現代の世界に登場した植物学者の嘴平青葉が、最終巻末で2人の曾孫と紹介されています。 

そこで初めて伊之助とアオイが結婚したことが明かされるわけです。 

まとめ 

いかがでしたか? 

見た目のとおり野獣同然だった伊之助が、炭治郎や鬼殺隊の仲間たちと出会い、物語をとおして人間性を取り戻し成長していく様子が描かれていました。 

放映中のアニメに伊之助の出番はありませんが、この先の活躍も見逃せません。 

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